著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

溥傑の娘・慧生は天城山でピストル自殺を遂げた

公開日: 更新日:
溥傑の妻・愛新覚羅浩=1960(昭和35)年11月29日、横浜市港北区日吉町の自宅(C)共同通信社

 溥儀は新中国でどのような扱いを受けたのか。最高指導者の毛沢東や周恩来の意向は、国を売る存在と見てはいたが、処刑という罰は考えていなかった。現に溥儀は撫順の戦犯収容所に収容されたが、そこで新生中国の一員たろうと努力を続けている。1950年に入ってからの日々では、自伝(「わが半生」…

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