保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

東京で交錯していた政府、孫文、日本人志士による駆け引きと思惑

公開日: 更新日:
青島の、日本軍によるドイツ軍攻撃を描いたポスター (C)Mary Evans/Robert Hunt Collection/共同通信イメージズ

 日本外交が侵略的色彩の濃い「二十一箇条要求」の、その第5号を省いて最後通牒の形で袁世凱政府にこの要求を突きつけたのは、5月7日である(大正4年)。袁世凱政府はひとまずこれを受け入れた。2日後の9日であった。

 日本の強引な外交手法は、アメリカ、イギリスなどに警戒されていく…

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