夜の料亭政治は消えゆくが…「政策活動費」廃止だけでは与野党なれ合い政治は変わらない

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 昨年末、東京・赤坂の料亭「口悦」が、静かにその幕を閉じた。といっても、かつて大物議員たちの“夜の社交場”として賑わった料亭はすでに跡形もなし。閉店したのはコロナ前、売却移転後に割烹料理屋として再出発した「口悦」のことだ。

「移転後も馴染みだった元議員さんたちが入れ代わり立ち代わり顔を出してくれていて、けっこう賑わっていましたけど、女将はかなりのご高齢ですから一区切りつけたのでしょうね」

 とは、料亭時代の「口悦」を知る元芸者のひとり。折しも先の臨時国会では自民党の裏金事件に絡み、政策活動費の全面禁止を盛り込んだ改正政治資金規正法が成立したばかりだが、料亭「口悦」は日本歯科医師連盟の1億円闇献金事件の舞台にもなった。

あの事件では、2004年に橋本派会長代理だった元官房長官の村岡兼造と会計責任者が政治資金規正法違反で起訴されましたが、口悦の女将は検察の聴取に対して1億円授受の座敷にいたのは、橋本(龍太郎元首相)と野中(広務元幹事長)、青木(幹雄参院会長)の3人だったと証言しています。寝耳に水の村岡さんは、無罪を主張して最高裁まで戦いましたが、有罪が確定し失意の中で5年前にお亡くなりになりました」(元橋本派番記者)

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