著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「昭和の亡霊・7つの戦時用語」(37)もし本土決戦になっていたら隣組はどうしたのだろう

公開日: 更新日:
隣組の国防婦人会が区役所の倉庫へ茶殻を運搬(1942=昭和17=年)/(C)共同通信社

 入営した兵士は、いくつかのパターンがある。もっとも兵士としての循環は、故郷をまさに歓呼の声に送られて入営すると、「天皇の軍隊」としての奉仕を徹底的に叩き込まれる。上等兵への奉仕もそのひとつであり、暴力の制裁もまたそうした論理で正当化される。やがて日中戦争の戦場へ。戦死すれば白木… 

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