「ひれ伏せば許してやる」の前例になるのか トランプと先陣切っての交渉は「利用されるだけ」の懸念

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外交経験ゼロ(C)日刊ゲンダイ

 初入閣で、外交経験もない赤沢大臣が来週にも訪米するそうだが、米国がポチの日本を先頭に立たせた狙いはミエミエだ。赤沢は妙に「国益」を強調していたが、「決裂しても」の覚悟があるのか。窮地のトランプを助ける「悪しき前例」になりはしないか。

  ◇  ◇  ◇

 飛んで火に入る夏の虫──になりかねない。

 トランプ関税をめぐる、日本側の交渉担当者に就いた赤沢亮正経済再生相が、来週16日に渡米し、17日にベッセント米財務長官と協議することになった。

 トランプ大統領は、輸入品への税率を大幅に引き上げる「相互関税」の上乗せ分を90日間凍結すると唐突に発表したが、もともと日本には24%もの関税をかけていた。さらに「相互関税」とは別に、すでに日本は自動車や鉄鋼・アルミなどに25%の追加関税をかけられている。赤沢は、これらの関税の引き下げや、日本を「相互関税」の対象から除外するよう求めて交渉するのが任務だ。

 しかし、この交渉がうまくいくと思っている国民は、ほとんどいないのではないか。 

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