韓国大統領選は6.3投開票…“政界一のダーティー”こと李在明氏が逃げ切りの公算大
昨年末の非常戒厳宣布によって深まる社会の分断は収束に向かうのか。
韓国の尹錫悦前大統領(64)の弾劾・罷免に伴い実施されている大統領選は3日、投開票を迎える。尹錫悦氏を陰謀論に走らせた革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表(61)、保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相(73)、保守系野党「改革新党」の李俊錫議員(40)を軸に争われた選挙戦。「政界一ダーティー」ともいわれる李在明氏が逃げ切る公算大だ。
■暴言だらけの選挙戦
3週間あまりの戦いは、さながら言葉の暴力の応酬。ネガティブキャンペーンが大々的に展開されている。
3回開かれたテレビ討論会では、公選法違反の疑いを含む5件の刑事裁判を抱える李在明氏に対し、金文洙氏が「こんな人物が大統領になれば『怪物国家』になる」「詐欺師や不正腐敗の人がいなくなれば国民統合ができる」などと罵倒。激高した李在明氏が尹錫悦政権を支えた金文洙氏に「内乱勢力」と反撃し、政策よりも人格攻撃が際立つ。
李在明氏の長男によるネットへの問題投稿を追及し、謝罪を要求した李俊錫氏は、公選法違反容疑で「共に民主党」から告発される騒動にまで発展した。
選挙戦は「親北・反日」で知られる李在明氏が一貫してリード。焦った「国民の力」は序盤に尹錫悦氏を離党させ、ケンカ別れした李俊錫氏に保守一本化を求めたものの不発。金文洙氏は差を縮めているが、時間切れとなりそうだ。李俊錫氏は「次」をにらんでいる。