桐光松井君は我々にとっても大きな存在だった

公開日: 更新日:

 応用編もある。一塁走者がおとりとなって、リードをしながら転ぶのだ。左投手だから目の前に見える。「あっ」と思って素早い牽制をするか、しないかのうちに、三塁走者が本塁へ突入する。試合で使う局面はなかったものの、ここぞの時のために繰り返し練習した。

 出場した甲子園は優勝した前橋育英に3回戦で完敗。甲子園で勝ち上がる力はまだなかった。

 練習態度も試合での姿勢も、レギュラー8人が2年生のチームに物足りなさを感じていた。それが、松井用の練習の時は一丸となった。私も渡辺元智監督もそのことばかりを考えていた。選手だけでなく、我々にとっても松井君は大きな存在だった。

【小倉清一郎 横浜高校野球部コーチ】

【連載】続・鬼の遺言

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    橋本環奈『天久鷹央の推理カルテ』コア視聴率も低迷…パワハラ報道前からあった"上げ底人気"疑惑

  4. 4

    趣里と三山凌輝に結婚報道…“希代のワル”羽賀研二を彷彿とさせる男の登場に水谷豊どうする?

  5. 5

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  1. 6

    ベッキー不倫騒動が教訓 LINEはこうして筒抜けになる

  2. 7

    自民“裏金議員”西田昌司氏が沖縄戦に許しがたいイチャモン…次期参院選に推薦した公明は真っ青

  3. 8

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  4. 9

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  5. 10

    嵐「解散ビジネス」で荒稼ぎの皮算用…総売り上げは500億に? 2026年5月に活動終了