著者のコラム一覧
岡島秀樹元プロ野球選手

1975年12月25日生まれ。京都市出身。東山高から93年のドラフト3位で巨人入団。2006年にトレードで日本ハムに移籍し、同年11月にレッドソックスと契約。移籍1年目はセットアッパーとしてチームの世界一に貢献した。12年にソフトバンクで日本球界に復帰してからは日米3球団を渡り歩いた。メジャー通算266試合に登板し、17勝8敗、6セーブ、防御率3.09。

一発を許した打者走者から絶対に目を離さない理由

公開日: 更新日:

 去年のワールドシリーズではダルビッシュ君(当時ドジャース)へのアストロズ・グリエル内野手による人種差別行為が問題になりました。

 メジャーでは差別行為はもってのほかですが、相手を侮辱するのもタブーのひとつとされています。

 具体的に言えば、本塁打を放った選手がホームに生還するまでに、派手なガッツポーズをしたり、相手投手を挑発するようなジェスチャーは全て侮辱行為とみなされます。逆に投手が打ち取った時も、相手の感情を逆なでしないように、マウンド上で喜びは控えめにする必要があります。ピンチを脱した時は、マウンドを降りてベンチに戻る際に自軍のナインに向けて雄たけびをあげたりします。

 今季、メジャーリーグを観戦する際、本塁打を打たれた投手をじっくりと観察してみて下さい。マウンド上で悔しそうな表情を見せながらも、本塁を踏むまで打者走者から目を離すことは絶対にしません。相手打者に侮辱行為がないかを観察するためです。

 メジャーで乱闘に発展するのは、大半が侮辱行為を受けた側が、何らかの報復をするためとみていいでしょう。

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