著者のコラム一覧
一雫ライオン作家

1973年、東京都出身。明治大学政治経済学部2部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。数多くの作品の脚本を担当後、2017年に「ダー・天使」で小説家デビュー。21年に刊行した「二人の嘘」が話題となりベストセラーに。著書に「スノーマン」「流氷の果て」などがある。

(11)窓の向こうに虚構の街

公開日: 更新日:
イラスト・宮坂猛

「林檎、あんた出かけてんの!?」

 とにかく声がおおきい。林檎の母である一之瀬和江、五十二歳だ。林檎は通話ボリュームを最小にした。

「そうそう。事件。いま署だから」

「あんた起きたらいないから、びっくりしたわよ。お腹空いて牛丼でも食べに行ったのかと思って。ハハハ… 

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