「夜型」生活は認知機能の低下を招く? オランダの研究報告
高齢化が進む先進諸国では、認知症患者の数も増加しています。現在、認知症を患う人は世界で5500万人に達していて、2050年までに1億3900万人に増加すると推計されています。
認知症の発症要因は多岐にわたります。年齢や性別、遺伝的素因など、変更が困難な要因が55%を占める一方、残りの45%は生活習慣など、修正可能な要因だと言われています。近年、修正可能な要因として注目を集めているのが「クロノタイプ」です。
クロノタイプとは、人の体内時計の特性を意味する概念で、朝に活動的になる人を「朝型」、夕方以降に活動的になる人を「夜型」などと呼びます。そのような中、クロノタイプと認知機能の関連性を検討した研究論文が、認知症予防の専門誌に2025年4月11日付で掲載されました。オランダで行われたこの研究では、40歳以上の2万3798人(中央値48.9歳)が対象となりました。研究参加者に対してアンケート調査を行い、クロノタイプに関する情報を収集し、認知機能との関連性が分析されています。なお、認知機能の度合いは0~175点で評価されました。