長嶋茂雄さんの「おカネの話」で思い出すバクチの一幕…巨人のスーパースターはやっぱり違った
古賀英彦氏による「気がつけば13球団50年」(第5回=2010年)を再公開
“燃える男”、“ミスター”の愛称で国民的人気を誇ったプロ野球元巨人監督の長嶋茂雄さんが6月3日、都内の病院で肺炎のために亡くなった。享年89。選手、監督として数々の伝説、逸話を残した「ミスタープロ野球」は、身近に接した者それぞれに「長嶋茂雄像」を強く印象づけた。日刊ゲンダイの連載で多くの球界OBが語ってきたその実像を再構成して緊急公開しする。
今回は選手や指導者として50年もの間、13球団を渡り歩いた古賀英彦氏による連載「気がつけば13球団50年」(第10回=2010年)を再公開。本文中の年齢・肩書きなどは当時のまま。
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長嶋さんとおカネといえば、こんなことも思い出す。僕が巨人に入団した1962年のシーズンだった。当時は遠征の移動は列車が普通で、大阪や広島に行くのに8時間も10時間もかかった。選手たちは退屈しのぎによく車中で花札やポーカーを楽しんだ。
長嶋さんもやったが、すぐに、
「古賀、おまえ、代わりにちょっとやっておけ」