侍J最強の2番・近藤健介の「ミート力」「選球眼」は“振らない練習”の賜物
5連勝で米国で行われる準決勝進出を決めた侍ジャパン。以前も書いたが、昨年、栗山英樹監督と対談したこともあり、テレビにかじりついて観戦している。格下が多い1次ラウンドでは、調子の悪い選手をうまく使っていたと感じた。
山田哲人はチェコ戦で1安打。同じ試合で初先発した山川穂高も安打を放った。2人とも始まる前は絶不調だったが、投手のレベルが落ちる試合で安打を打たせ、状態を上げてもらおうという意図が見えた。
高校野球の甲子園大会はこれまで18人しかベンチに入れなかった。「調子の悪い選手をつくらない」が勝ち上がる条件になるが、栗山監督は出番のない選手を極力少なくしようと配慮しながら、見事に5連勝を飾った。
1次ラウンド4試合で14打数2安打で打率.143、0本塁打、2打点だった4番・村上宗隆は、3番・大谷翔平の後で力み、踏み出す右足が一足分大きくなっていた。プレッシャーがかかると、打者はタイミングを取るのが一瞬遅れる。まさに村上はそうなっていた。準々決勝のイタリア戦で5番に下がり、放った2本の二塁打を復調の兆しとしたい。