巨人「高給取り助っ人」は失敗だらけ…見習うべきはヤクルト外国人野手の発掘&育成力

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 助っ人の育成も機能しているとは言い難い。メジャーでの実績がなく、日本球界に活路を見いだした米独立リーグ出身のウォーカー(22年=3400万円)は、来日1年目に23本塁打をマークしたが、外野守備に改善が見られず、昨オフにソフトバンクへトレード。多数の若手を育成契約で獲得しているものの、一軍戦力には育っていない。

 一方のヤクルトの野手は、オスナ、サンタナ(ともに31)の中軸コンビが活躍。21年、22年のリーグ連覇に貢献し、在籍4年目を迎えた。

 ともに28歳だった20年オフ、年齢的にメジャーでの出場機会が減ったタイミングで獲得した。打つのはもちろん、走塁でも全力プレーを怠らない。年俸8400万円でスタートしたオスナは、1年目を終えたオフに3年契約(今季3億円)。サンタナも、1年目の1億400万円から徐々に年俸が上がり、今季は3億6500万円である。

「いくらメジャーで実績があっても、日本の投手のレベルは上がっているうえ、一昔前よりメジャーの控え組やマイナーの野手のレベルは低下している。落ち目の選手が簡単に成功できるほど甘くない。なまじメジャーでの実績がある分、プライドが高く、日本のコーチの指導に聞く耳を持たないケースもある。二軍調整を拒否したオドーアがいい例です。今の時代、選手を見る目があるのはもちろん、メジャーに定着できなかった27歳前後の選手を日本で数年かけて育てるくらいでないと活躍は難しい。ヤクルトはそうした選手を発掘し、育成しているから、それだけ成功例が多いのです」(パ球団渉外担当)

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