ドジャース大谷を待ち受ける「フィラデルフィアの試練」…敵地ファンは対戦相手の野球カードに小便も
大谷翔平(31)が中押し適時打を放って勝利に貢献すれば、日本人投手2人も躍動した。
先発の山本由伸(27)が7回途中、4安打2失点(自責点0)。メジャー移籍後最多の113球を投げれば、佐々木朗希(23)は九回に最速163.2キロの速球と落差の大きなスプリットで三者凡退に仕留め、ポストシーズンのストッパーとしての地位をほぼ確実にした。
日本人3人の活躍もあってレッズに2連勝、ワイルドカードシリーズを突破したのが日本時間2日のドジャースだ。
5日から始まる地区シリーズ(5回戦制)では、ナ・リーグ東地区を制したフィリーズと対戦する。
フィリーズは大谷を1本上回る56本で今季の本塁打王のタイトルを獲得したシュワーバー、打率.304で首位打者のターナー、MVP2度のハーパー(いずれも32)らが率いる強豪だ。
第1戦は彼らの前に先発の大谷が立ちはだかる。今季は9月17日のフィリーズ戦に登板して5回を無安打無失点、5奪三振と完璧に抑えた。「彼はもう普通の先発だと思っている」とはフリードマン編成本部長。レギュラーシーズンで設けた球数制限を、プレーオフでは撤廃するという。佐々木に関しては「役割を限定して言うつもりはない」としながら、「大切なアウトを取ってもらう」と同本部長。開幕後とは別人の投球を見せているだけに、「ストッパー不在」というチーム最大の穴を埋める位置付けだ。
しかし、フィリーズ戦には大きな壁がある。
ドジャースはフィリーズとの直近5カードを4勝11敗と大きく負け越している。大谷入団後の24年以降も3勝9敗。
大谷自身はフィリーズの本拠地シチズンズ・バンク・パークで通算44打数、0本塁打。今回の地区シリーズは1、2、5戦が敵地だけに気になる数字ではある。
「東海岸のフィラデルフィアという土地柄と無関係ではないかもしれません」と、米誌コラムニストのビリー・デービス氏がこう続ける。