• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「不発弾」相場英雄著

 2015年9月、老舗の大手電機企業・三田電機に、巨額の「不適切会計」が存在することが日本実業新聞紙上に掲載された。警視庁キャリアの小堀秀明は、明らかな不正経理を「不適切会計」とする不自然な表記の背後に、何らかの強い力が働いたのではないかという疑念を持つ。

 調査を進めるうちに浮かび上がってきたのは、古賀遼という金融コンサルタントの存在。激動の金融業界を生き延びてきた彼の活躍の陰には、ある日本経済のタブーが潜んでいた。

 本書は、BSE問題を扱った「震える牛」や世界から孤立する日本産業を描いた「ガラパゴス」など、旬の社会問題を毎回見事な手腕でリアルに描く著者による最新作。今回は粉飾決算に手を染めた巨大企業を支えるために役割を果たしてきた金融コンサルタントの人生を、バブル期の熱狂やブラックマンデーなど、日本経済のたどってきた道とともに描いている。

 なぜ、老舗の大手電機会社が1500億円もの粉飾に手を染めることになったのか。本書で描かれた今にも爆発しそうな経済の不発弾は、昨今ニュースで騒がれる話題とそっくりで背筋が凍る。(新潮社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    太った? 元AKB小嶋陽菜のムッチリ体型にファン容赦なし

  2. 2

    英紙も警告 2020年の東京五輪は“殺人オリンピック”になる

  3. 3

    豪雨初動遅れも反省なし…安倍政権が強弁するウソと言い訳

  4. 4

    ZOZO社長とW杯決勝観戦 剛力彩芽“はじけっぷり”に心配の声

  5. 5

    否定会見で墓穴 古屋圭司議員の“裏金”疑惑ますます深まる

  6. 6

    検察は動くか アベトモ古屋議員に裏金疑惑が浮上 

  7. 7

    “苦戦の戦犯”は金本監督 阪神の凡ミス多発は意識の低さ

  8. 8

    助っ人はベンチに 阪神・金本監督はロサリオが嫌いなのか

  9. 9

    9月の過密日程より心配 阪神が抱える“ロサリオ・大山問題”

  10. 10

    河野外相ツイートが炎上 切望した外遊の中身は“観光”同然

もっと見る