「ウィリアム・アダムス」フレデリック・クレインス著

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 徳川家康に重用され、幕府の外交政策に大きな役割を果たした英国人・三浦按針の評伝。

 イギリス南東部の港町に生まれたアダムスは、12歳で船大工の徒弟奉公人に。12年後、奉公を終えた彼は、船大工にならずに王立海軍に入隊する。

 その後、貿易会社を経てオランダに渡り、喜望峰を経てアジアに向かう船団に乗り込む。だが、航海は困難を極め、アダムスが乗ったリーフデ号は1600年4月、豊後に漂着。イエズス会士は、プロテスタントのアダムスらを海賊と言い募り、処刑するよう家康に進言する。しかし、家康は、アダムスらを呼び寄せ自ら尋問したという。

 大航海時代の各国の事情と思惑、そして家康の外交手腕など、当時の国際関係を解説しながら、三浦按針の実像に迫る。

(筑摩書房 1012円)

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