「ウィリアム・アダムス」フレデリック・クレインス著

公開日: 更新日:

 徳川家康に重用され、幕府の外交政策に大きな役割を果たした英国人・三浦按針の評伝。

 イギリス南東部の港町に生まれたアダムスは、12歳で船大工の徒弟奉公人に。12年後、奉公を終えた彼は、船大工にならずに王立海軍に入隊する。

 その後、貿易会社を経てオランダに渡り、喜望峰を経てアジアに向かう船団に乗り込む。だが、航海は困難を極め、アダムスが乗ったリーフデ号は1600年4月、豊後に漂着。イエズス会士は、プロテスタントのアダムスらを海賊と言い募り、処刑するよう家康に進言する。しかし、家康は、アダムスらを呼び寄せ自ら尋問したという。

 大航海時代の各国の事情と思惑、そして家康の外交手腕など、当時の国際関係を解説しながら、三浦按針の実像に迫る。

(筑摩書房 1012円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは