「大義」今野敏著

公開日: 更新日:

 みなとみらい署刑事組対課暴力犯対策係の城島勇一警部補は、諸橋夏男から本牧のタツと呼ばれている70歳くらいの男が「常盤町のとっつぁんのタマ」を狙っているという噂を聞いた。「常盤町のとっつぁん」とは親分1人、子分1人の神風会の神野義治会長のことだ。

 たった1人の組員、岩倉真吾に尋ねると、神野は夏祭りの寄り合いに行っているといい、神野が狙われているという話は知らないという。本牧のタツを知っている大文字宗三郎という男は介護付き老人ホームに入っていたが、本牧のタツのことを聞くと「あいつはたいしたやつだった」と繰り返す。どうやら認知症らしい。神野本人に聞いてみると、突然笑いだして、タツは「真剣師」だったという。

「ハマの用心棒」諸橋と相棒、城島の活躍を描く7編の警察小説。

(徳間書店 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束