「オムニバス」誉田哲也著

公開日: 更新日:

 葛飾警察署特別捜査本部の姫川玲子は、女子大生、長井祐子が殺された事件で大村敏彦を取り調べている。

 大村は別件の佐久間健司殺害で逮捕され、本所警察署に留置されていたが、佐久間殺しは認めても、なぜか祐子の殺害は認めない。佐久間の件を認めれば、正当防衛か傷害致死で普通の殺人より刑が軽くなると本所署で言われたのではないかと玲子はにらんでいた。

 現場に大村の指紋があったのだが、決め手は大村のバイト先のビデオ店店長の証言だった。大村が会員の登録データをプリントアウトしていた可能性があるというのだ。(「それが嫌なら無人島」)

 個人情報の漏洩やストーカーなど、いかにも現代的な事件に挑む女性刑事を描く警察小説7編。

(光文社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒