暑さを忘れて謎解きに没頭!ミステリー文庫特集(3)プロが厳選する年に1度の短編集 「本格王2026」本格ミステリ作家クラブ選・編
主人公とともに事件に巻き込まれながら、謎解きに浸るのがミステリー小説の醍醐味。今回は、2026年に読みたい傑作短編集や、異色の海外ミステリーなど4冊をピックアップした。犯人を解明するスッキリ感や、トリックに気づくゾクゾク体験で、夏の暑さを忘れよう。
◇ ◇ ◇
「本格王2026」本格ミステリ作家クラブ選・編
推理作家や評論家ら200人が所属する「本格ミステリ作家クラブ」が厳選した、2026年に読みたい6編の短編集。
和菓子「猛虎堂」に男が侵入。厨房では、店主の藤村が仕込みを行っている。忍び寄る男の気配は、ラジオから流れる甲子園球場でのナイトゲーム実況がかき消している。六甲おろしを歌う藤村の脇腹に、男はナイフを突き刺して殺害する。
しかし、藤村はダイイングメッセージを残していた。その言葉は「アレ」。阪神ファンなら誰もが理解できるその言葉だが、捜査は難航を極める。(東川篤哉著「死に際のアレの問題」)
峯岸日菜子が乗った観覧車が、轟音と共に倒壊する。ただし、VR内のシミュレーションだ。ある遊園地の観覧車内で自殺が発生し、リニューアルの設計管理にVRが導入されたが、最終確認でどうしても倒壊が起きてしまう。コンプラ課に所属する日菜子は、再稼働延期を申し出るのだが……。(白川尚史著「宙空の檻」) (講談社 1045円)


















