著者のコラム一覧
永井紗耶子

1977年、神奈川県出身。慶応義塾大学文学部卒。新聞記者、フリーライターを経て、2010年「絡繰り心中」で第11回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。21年、「商う狼-江戸商人 杉本茂十郎-」で第40回新田次郎文学賞を受賞。23年、「木挽町のあだ討ち」で第36回山本周五郎賞と第169回直木賞のダブル受賞を果たす。近著に「青青といく」「めぐる糸」など。

(20)雲の切れ間から月が覗く

公開日: 更新日:
イラスト・遠藤拓人

〈特使宗長の独白〉

 夜の城郭の中は、闇と共に人々の絶望が澱んでいる。

 歩きながら宗長は深いため息をつく。

 侍大将たちは城の中にいるが、雑兵たちは城の入り口辺りまで溢れており、壁に凭れて蹲るように眠っている。冬の寒さの中で、はじき出された老兵がつい数日前にも… 

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【連載】修羅にうたう

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