(20)雲の切れ間から月が覗く
〈特使宗長の独白〉
夜の城郭の中は、闇と共に人々の絶望が澱んでいる。
歩きながら宗長は深いため息をつく。
侍大将たちは城の中にいるが、雑兵たちは城の入り口辺りまで溢れており、壁に凭れて蹲るように眠っている。冬の寒さの中で、はじき出された老兵がつい数日前にも…
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