【虫垂炎】みぞおちから右の下腹部に移動する痛みに注意!
夏になると、「熱中症に気をつけて」と言われることが多いですよね。でもじつは、それと同じくらい増えてくるのが「お腹の病気」で、中には命に関わるようなものもあります。代表的な4つの病気についてお話ししますので、正しい知識を身につけて、しっかり対策しましょう。
夏に増えるお腹の病気のひとつめは「虫垂炎」です。そう聞くと、「ああ、盲腸ね」と思われる方が多いのではないでしょうか。ただし正確にいうと、盲腸の先っぽには長さ数センチの細い管がぶら下がっていて、これを「虫垂」と呼びます。そこに炎症が起こるのが虫垂炎です。
虫垂炎は6月から増えてきて、8月にピークを迎えます。7~9月に発生率や手術件数が増えると報告されています。しかも、気温が高いほど発生率が増えるのです。
1970年から2012年までの研究をまとめ直し、8カ国の11研究を分析したシステマティックレビューでも、多くの国で虫垂炎は夏にピークがくる傾向があると示されています。
では、なぜ夏に増えるのでしょうか。通常の虫垂炎は、虫垂の入り口が「糞石」という小さな便の塊で塞がってその奥に炎症が起こるというのが一般的なメカニズムです。ところが、夏の虫垂炎では、糞石が原因になっているケースは少なく、「エンテロウイルス」が関係しているケースが多く見られます。エンテロウイルスは夏に流行する代表的なウイルスで、感染すると、ウイルスと戦うために虫垂の中にある「リンパ濾胞」というリンパ組織がグッと大きく腫れてしまいます。すると、腫れたリンパ組織が虫垂の入り口を塞いで、結果的に詰まって炎症が起こるのです。


















