著者のコラム一覧
天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

若い女性の「睡眠障害」と「心房細動」の関係

公開日: 更新日:

睡眠」と心臓疾患には深い関係があり、最近、新たに睡眠不足が心房細動の発症リスクと関係していることが明らかになったと前回お話ししました。岡山大の研究グループが、心房細動を含む心血管疾患の既往がない178万764人を対象に実施した研究によると、不眠症のある人は、そうでない人に比べて心房細動の発症リスクが14%高かったのです。

 その研究でさらに興味深いのは、65歳未満および女性は、不眠症と心房細動発症との関連がより強い傾向が示されたという点です。なぜ、“若い女性”に多く見られるのか、はっきりした因果関係はわかっていませんが、経験的に考えられることがあります。女性の場合、自分で気付いていない睡眠時無呼吸症候群(SAS)や、歯ぎしりやいびきなどの睡眠障害を抱えているケースが少なくないのです。

 SASというと、中年以降の太った男性に多いというイメージを抱きがちですが、実際には痩せていたり、顔が小さめの人にもある程度見られます。しかし、病気のイメージから女性のSASは正しく診断されていないケースも多く、近年は世界的にも女性のSASが問題視されているといいます。

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