「ツナグ 想い人の心得」辻村深月著

公開日: 更新日:

 待ち合わせの公園で俳優の紙谷ゆずるの目の前に現れたのは、予想に反して小学校低学年と思われる少女だった。しかし、少女は大人びた口調で自分が死者と生きている人間を会わせる窓口となる使者(ツナグ)だと名乗る。

 ゆずるは、片思い中の女優・美砂と、高校時代に死んだ彼女の親友との再会をリクエストする。美砂がゆずるとの交際を拒絶するのは、親友の死に原因があると考えたからだ。しかし、死者との面会にはさまざまなルールがあり、代理人による申し込みはできないという。美砂と親友との面会をあきらめたゆずるは、思い付きで、幼い時に生き別れ、顔も知らない父親との面会を依頼する。(「プロポーズの心得」)

 死者と依頼人、そして使者のドラマを描く大ベストセラー待望の続編。

(新潮社 781円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち