いまや名脇役 ムロツヨシの転機呼んだ大御所への“売り込み”

公開日: 更新日:

■作品に絶妙なスパイスを加える魅力

 公演後に名刺を渡し、宴会で隣に座って「ムロツヨシ」という言葉を会話の中にねじ込んで連呼。この売り込みが功を奏し、05年、映画「サマータイムマシン・ブルース」に出演。その後も本広作品に起用され、13年には朝ドラ「ごちそうさん」にも出演。いつしかバイプレーヤーとして欠かせない存在となり、4月からは「妄想ニホン料理」(NHK)でMCを務めている。決してメーンディッシュではないものの、作品に絶妙なスパイスを加えるムロの魅力とは何か。映画批評家の前田有一氏はこう言う。

「彼の場合は日本映画では珍しく、質にこだわった“脚本勝負”の作品に多く出演しているのが特徴。『サマータイムマシン・ブルース』や『アフタースクール』がそうですが、舞台仕込みのアドリブや瞬発力があるので、作り手の期待に応えられる。だから作品に恵まれるのだと思います。本広監督のような大御所にお墨付きももらっているので、これからも主役にこだわらず、堅実に脇をしめるポジションを極めていけば、作品に欠かせないバイプレーヤーとして息の長い活躍が期待できます」

 まだまだ開けていない“引き出し”はありそうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”