タブレット純
著者のコラム一覧
タブレット純歌手・芸人

1974年、神奈川県出身。27歳の時、ムード歌謡の老舗グループ「和田弘とマヒナスターズ」にボーカルとして加入、和田氏の逝去まで2年間在籍。ソロに転じた後、2011年、新ジャンル演芸「ムード歌謡漫談」でお笑い界に進出。

<第1回>リーダーの和田弘さんから突然呼び出され…

公開日: 更新日:

 学校での生活にあまり楽しい思い出はありません。特に中学から高校にかけては、運動も勉強もできず、いじめにも遭って、いつ死んでもいいぐらいの気分で毎日を過ごしていて……。ムード歌謡やフォーク、グループサウンズといった古い音楽に没頭することで、何とか自分を支えていました。

 高校卒業後は就職もせずレコード収集を続けながら、近所の古本屋で8年ほど店番のバイト。その後、ヘルパーの資格を取って訪問介護の会社に勤めていた時、何かの記事でマヒナのメンバーの一人がカラオケ教室をやっていることを知りました。全盛期のマヒナの話をぜひ聞きたいと訪ねていったのですが、促されるままに歌ってみると「いいものを持っている」と褒められ、その教室に通うことに。さらに何カ月かすると、マヒナのリーダーの和田弘さんから突然呼び出され、「今日から君はマヒナの一員だ」と。コーラスメンバーの一人が急に抜け、後釜が必要だったみたいで。

 田渕純という芸名もいただき、子供の頃の憧れだったマヒナに27歳にして加入。夢のような出来事だったのですが、僕自身の活動期間はわずか2年でした。和田さんが急死し、解散となってしまったのです。以後はソロとして、地元のカラオケスナックでの営業や、若者向けのライブハウスイベントを回ってムード歌謡の曲を歌ったりしていたのですが、鳴かず飛ばずで……。昼夜が逆転した生活に疲れ果てたこともあって、歌手からすっぱり足を洗い、また介護の仕事に戻ってお年寄りのお世話をしていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”