「鉈の先に剃刀」 石丸謙二郎が語るつかこうへいの凄み

公開日: 更新日:

 つかさんが投げつけてくる暴風雨のような凄まじい言葉のプレッシャーに圧倒されるんです。暴言なんてものじゃない。それまでの人生で身についた価値観、思考などすべてを否定される。まるで鉈の先にカミソリがついているような感じで切り刻まれるんですよ。

 それが毎日毎日でしょ? 当然へコみますし、稽古に行くのが嫌になります。しかも、芝居には台本がなく、“口立て”。つかさんならではの稽古方法なんですが、つかさんがセリフを言い、それを役者が同じように繰り返す。難しいですよ。活字を見られないわけですから。

 ところが、うまくできないと罵倒され、時には灰皿が飛んでくる。それが原因で逃げ出した役者はいっぱいいました。

 そんなふうにようやく「サロメ」を終えて、次が「いつも心に太陽を」。つかさんからのオファーでした。この作品には僕の他に平田満、風間杜夫、長谷川康夫らが出演していた。こちらが僕の役者としての初舞台といってもいいくらい、セリフも出番もありました。

 でも、さっき言ったように稽古がつらい。目が覚めると「また稽古か……」って気分が沈むくらい。それなのに、さんざん罵倒されたあげく「来なくていい!」でしょ。正直言って、精神的には最悪でした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋谷教育学園渋谷から慶大に進んだ岩田絵里奈を育てたエリート医師と「いとしのエリー」

  2. 2

    「タニマチの連れの女性に手を出し…」問題視されていた暴行“被害者”伯乃富士の酒癖・女癖・非常識

  3. 3

    同じ幼稚園に通った渡辺翔太と宮舘涼太はクラーク記念国際高校で再び合流、そろって明海大へ進学

  4. 4

    侍J山本由伸にドジャースとの“密約説”浮上 WBC出場巡り「登板は2度」「球数制限」

  5. 5

    元横綱照ノ富士「暴行事件」の一因に“大嫌いな白鵬” 2人の壮絶因縁に注目集まる

  1. 6

    4月からフリー転身の岩田絵里奈アナに立ちはだかる 「日テレ出身」の不吉なジンクス

  2. 7

    これが高市“ウソつき”首相の正体 世間はウソを望む。だから権力者はウソを利用する

  3. 8

    和久田麻由子アナは夜のニュースか? “ポスト宮根誠司”めぐり日本テレビと読売テレビが綱引き

  4. 9

    旧宮家の"養子案"に向かう高市内閣と世論が求める「愛子天皇待望論」

  5. 10

    <第3回>力士とのセックスはクセになる!経験者が赤面吐露した驚愕の実態とは…