著者のコラム一覧
合津直枝演出家・脚本家・プロデューサー

テレビマンユニオン所属 初プロデュ―ス映画「幻の光」はベネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞、国内では藤本賞を個人受賞。初監督作品「落下する夕方」はベルリン国際映画祭正式出品作、同時に新藤兼人賞銀賞を受賞。またNHK連続ドラマ「書店員ミチルの身の上話」では演出、脚本、プロデュースの3役で全10話を仕上げる。新潟りゅーとぴあ発「ふたりものがたり」第1弾「乳房」は、東京・俳優座劇場(5月7~15日)はじめ、兵庫、大阪、新潟で上演する。

稽古を通じて“同志”になった 俳優・内野聖陽への信頼

公開日: 更新日:

 5月7日から俳優座劇場で上演される新シリーズ「ふたりものがたり」で舞台の初演出をします。

 2013年、戸田恵梨香さん主演の連続ドラマ「書店員ミチルの身の上話」(NHK)全10話を脚本、演出、プロデューサーとして完成させ、テレビマンとしてゴールを迎えたな、と思っていました。さて次に何をしようか、と思案していた頃、新潟りゅーとぴあ演劇部門の芸術監督・笹部博司さんから「舞台をやらない?」と誘われたことがきっかけです。

 長く映像の仕事をしてきて、いまの撮影現場では、限られた時間の中で天候の問題とかカメラの都合によって、いちばん大事にすべき「芝居」にかける時間がなくなることが時々あって、これは絶対おかしいと思っていたので、「男女ふたりのリーディングで舞台をやりたい!」と即座に提案しました。

■シンプルだからこそ生まれる強さ

 俳優のすぐれた演技と物語の強さのみで勝負したくなったんです。それこそが、作品づくりの原点ではないか、と。巨大なセットも仕掛けもなく、大ロケーションもやらない。いろんなものを手放すことで、ほんとうの豊かさや大事なものが見えてくるのではって。いわば、「断捨離」ですね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督