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合津直枝演出家・脚本家・プロデューサー

テレビマンユニオン所属 初プロデュ―ス映画「幻の光」はベネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞、国内では藤本賞を個人受賞。初監督作品「落下する夕方」はベルリン国際映画祭正式出品作、同時に新藤兼人賞銀賞を受賞。またNHK連続ドラマ「書店員ミチルの身の上話」では演出、脚本、プロデュースの3役で全10話を仕上げる。新潟りゅーとぴあ発「ふたりものがたり」第1弾「乳房」は、東京・俳優座劇場(5月7~15日)はじめ、兵庫、大阪、新潟で上演する。

稽古を通じて“同志”になった 俳優・内野聖陽への信頼

公開日: 更新日:

 余分なものを削いで削いで、シンプルなのに純度の高い、人の心に染み入るような物語を提供したいと思ったんです。「ふたりものがたり」の舞台にあるのは2つの椅子と2人の俳優だけ。その第1作に選んだのは、伊集院静さんの「乳房」です。伊集院さんが亡き妻・夏目雅子さんとの最後の日々を描いた自伝的短編です。それは、とても切ない清澄な物語です。

 酒とギャンブルに明け暮れる無頼派のCMディレクター役は内野聖陽さんに決めました。内野さんは、デビュー作・森田芳光監督「ハル」の青年役から、テレビドラマ「JIN~仁」の坂本龍馬役まで、演技の幅がすごいな、と。95年湯布院映画祭で見た「ハル」はみずみずしく、さらに「JIN~仁」での龍馬は豪放磊落で、内野さんにはもっともっと可能性が潜んでいる、と思いました。

■俳優と演出家の関係を超えて

 はじめてお会いした時、「まだ台本を5回しか読んでないんですが」とおっしゃって。真摯な姿勢で役にアプローチする方と聞いてはいましたが、すでに5回も読んでくれたことに、頭が下がりました。さらに「テキストなしの芝居でやりませんか」とか、「はやく稽古はじめましょうよ」と積極的で頼もしく、お稽古がはじまった今では俳優と演出家というより、ものづくりの同志という関係です。

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