渋谷天外に影響を与えた3人の芸達者 紳助の分析力に感嘆

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 デビュー40周年を迎えた松竹新喜劇代表の渋谷天外さん(62)。天才喜劇役者、故藤山寛美さんの下で修行を重ね、さらに東京で演技を磨いた。現在に至るまで大きな影響を受けたのがこの3人だ。

 ◇  ◇  ◇

 僕が7年ほど在籍していた松竹新喜劇をいったん休団したのは29歳の時ですわ。新喜劇に入ったものの、先輩がぎょうさんおったもんやから、そうそう思うような役がもらえない。それで、先生(藤山寛美)に「武者修行させてください」いうて、東京で下積みすることにしたんです。

 その1年ほど前に、大阪で知りおうたのが5年前に亡くなった桑名(正博)君やった。彼からは音楽と酒を教えてもろたんです。僕の父(2代目渋谷天外)は喜劇役者で脚本家でもあったから自宅が仕事場。それで執筆の邪魔になるからと、音楽や余計な音が一切ないウチやったんですね。

 それで音楽とは無縁で育ったんやけど、東京に来て桑名君と本格的に付き合い出したら、内田裕也さんはじめ、(安岡)力也、ジョー(山中)ら名だたるロックンローラーとも仲ようさせてもらいましてね。力也もジョーも桑名君も後を追うように亡くなったけど、一流のミュージシャンとの付き合いが僕を音楽に目覚めさせてくれたんです。

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