9.11遭遇を取材 ギギ監督が語る絶体絶命からのサバイバル

公開日: 更新日:

 生きるか死ぬかの瀬戸際で、人はどう行動するのか。2001年9月11日の米同時多発テロから16年、作曲家で映画監督のマルティン・ギギ氏(52)が当時テロに遭遇した100人以上に改めて取材したところ、数奇な運命が明らかになり、全米で話題になっている。このほど来日したギギ氏に聞くと、たとえ絶体絶命の窮地に追い込まれても、そこから生き残るためのヒントがあることが見えてくる。

 ――ビジネスマン、消防士、タクシードライバーらの証言で印象的だったものを挙げてください。

「ひとつはタクシードライバーの男の話です。ワールドトレードセンターには最上階にレストランがあり、あの日の朝、彼は娘を連れて、そこで食事を楽しんだ。チェックのときになって、財布を忘れていることに気がついたんですね。それでレストランに娘を待たせ、自分は地下駐車場に置いてある車のところにエレベーターで降りて、財布を取りに行った。地下に着いて、車のドアを開けて財布を手にしたとき、テロリストに乗っ取られた航空機がビルに突っ込んできたんです。エレベーターは止まり、娘さんは今も行方不明のまま。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗