9.11遭遇を取材 ギギ監督が語る絶体絶命からのサバイバル

公開日: 更新日:

 もうひとつは、ビジネスマンの話。彼はあの日、ニューヨークで大事な会議があり、出張先のボストンから飛行機で向かうべきところ、寝坊して、離陸時間に間に合わなかったんです。乗せてくれるよう交渉したものの、搭乗時間は締め切られ、受け入れられなかった。頭を抱えた彼が見たのが、自分が乗っているはずの航空機がタワーに突入し爆発炎上するテレビの映像。突っ込んだのは、会議が行われる予定の会議室のある階でした」

 ――それらから引き出せる生き残る教訓、術はありますか?

「エレベーターに閉じ込められたり、がれきに押し潰されても、生き残った人のすべてが生き抜く、助かると信じていました。ビルが倒壊するまでが余命で、残り90分としても、最後まで諦めない。それが人間なのでしょう。ではその先、生き残るタイプというのがあるのかどうか。それがビジネスマンとして、たとえば行動が厳格で、常に上司の指示に従い、それをこなすタイプと、そうじゃないタイプがいたとする。危機一髪の非常事態の場合に限り、2番目のタイプが生き残るケースが多いようです。ルールなど全く無視ではビジネスマンは務まりませんけど、上司の指示には従いつつ、もうひとつ冷静な、動物的な目のようなもので判断し、時にはそちらを優先する。そんなタイプです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方