追悼CDに雑誌特集も 大河“政次ロス”は現代女性の矛盾願望

公開日: 更新日:

 たとえば、好きな女のために思いをひた隠すのは、どちらかといえばひ弱なキャラクターだが……。

「そこがいいんです。女性が強くなって、昔のような“俺についてこい”的なマッチョ男は必要ない。それより心から自分を思ってくれる“優しさ”こそ、現代女性が男性に求めるものなのです。その一方、男性に頼りたい、引っ張っていってほしいという矛盾した願望もあるのが女性心理。政次は、そんな矛盾した女性心理の憧れです」(関氏)

 頭のキレる小野政次は、直虎も全幅の信頼を寄せる頼れるブレーンだ。

 そしてもうひとつ、報われない“不憫さ”も、女性を胸キュンさせるキーワード。

「報われない恋は本来女性キャラの役割。男なのに女性自身も投影できる類いまれな役柄だと言えます」(関氏)

 究極の悲劇のヒーローだが史実はどうか?

「井伊家を乗っ取り、攻め込んできた家康に子供2人と共に処刑されています。フィクションとはいえ、あまりに真逆な設定には違和感があります」(歴史研究者の渡邊大門氏)

 そういえば、制作者も作家も女性。女性による女性のための女性の大河と思えば、政次ロスは“狙い通り”か。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に