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碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

“実力主義”のTBS「東大王」でクイズ番組の魅力を再発見

公開日: 更新日:

 クイズ番組「東大王」の魅力は、その実力主義にある。強い者が勝つというシンプルな構造が人気の秘密だ。話題の芸能や時事ネタを排した難問ばかりだが、簡単すぎても難しすぎても視聴者は考える気をなくしてしまう。

「東大王」の出題はこのバランスが絶妙なのだ。また正答した出場者が問題について自ら解説する趣向も効いている。

 テレビ放送が始まって64年。その草創期から現在まで、クイズ番組がなかった時代はない。根がマジメで勉強好きな日本人にピッタリな娯楽であり、「ここで問題です!」と言われると、つい答えを考えてしまうのだ。

 視聴者がクイズ番組を見るとき、3つの「楽しみ方」がある。まず、解答者と一緒に問題を考えること。次が勝負を楽しむこと。もう一つが、解答者の頭脳に感心することだ。この番組には、そんな3つの楽しみ方が全て詰まっている。

 先日の「東大生VS高校生」は特に面白かった。年齢やキャリアとは関係なく、実力さえあれば同じ土俵で勝負できる“ガチバトル”であることが証明されたからだ。

 全体として、クイズ本来の面白さを再発見した感のある「東大王」。正解を連発する東大生たちの存在が、この番組の核となっている。しかし、彼らに依存したままではいられない。次の「東大王」を探し出し、育てていくことが必要だろう。

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