赤字覚悟で海外挑戦 桂小春団治“日本語で上方落語”の労苦

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 みんなでスーパーに行って少しでも安いものを探して買って自炊して……。夕食の後も字幕の修正をしたり、公演日記をネットで発信したりしてましたから、毎日、夜中まで作業していました。

 それでも宣伝が一番キツかった。宣伝費を捻出できないからチラシは手作り。外国人ウケするチラシをアメリカ人のデザイナーに作ってもらって、印刷は現地が安いから向こうで。ところが、予定どおりにチラシが会場に到着しないとかバタバタ続き。

 200カ所の会場で2000ぐらいの公演があるので、みんな路上で派手なコスチュームを着たり、ギターを弾いたりして「見に来て」とアピールする。僕らも浴衣とか着物を着てチラシをまいたりしないと見に来てもらえないけど、日本でそんなことしたことない。ただそれでも、落語を見てタイミングよくケラケラ笑ってくれたので、すごい手応えを感じました。

 翌年はエディンバラ以外も回ってくれと在英日本大使館から言われ、ワゴンのレンタカーを運転してB&Bに泊まりながらやりました。その後もドイツ、ブルガリア、ベルギー、アメリカとかに行きました。

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