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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

演じなくてもヒーロー 藤岡弘、が貫く生涯未完成のロマン

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 療養中、本郷猛に代わり、2号ライダーが登場。そして、不屈の意思でリハビリを続け復活した1号に子供たちは歓喜したのだ。それから45年後の2016年、藤岡は映画「仮面ライダー1号」で再びライダーとなった。

「演じてないんですよ。だって私そのものなんだから、芝居する必要がない。自分が世界で見てきたもの、その体験を語っているだけ」(扶桑社「週刊SPA!」16年4月12・19日合併号)

 そう言う通り、企画段階から藤岡自身もかかわり、自身のボランティア活動や探検、武道公演などで世界100カ国近くを旅し、見てきた経験を反映した設定だった。

 彼のヒーロー像は武士道にのっとっている。武士道にはこんな言葉があるという。

「最も剛毅なる者は、最も柔和なる者なり。最も勇気ある者は、最も愛ある者なり。奢れし者を打ち砕き、敗れし者を慈しみ、失われぬ他者への哀れみの心を。平和の道に立つること、これすなわちもののふの道、武士道なり」(情報サイト「ウレぴあ総研」16年9月18日)

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