著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

小栗、妻夫木、玉木宏も…難しい“イケメン俳優”からの卒業

公開日: 更新日:

 美男コンテストから芸能界に入り「ライダー」ものに出演。若い母親をもとりこにしてドラマ界に進出。俳優の階段を上る通称「イケメン俳優」。そこに子役出身やスカウトなど従来の形からの俳優も加わり、「イケメン俳優」枠は群雄割拠状態だった。

 必然的にドラマ出演を巡る椅子取りゲーム。脱落して犯罪に手を染める俳優も出現した。演劇関係者によれば、「高倉健も松田優作もそう言われたことがないように、“イケメン”の肩書は売り出すための手段。“イケメン”の肩書が取れて初めて一人前の俳優」という。アイドルが「アイドル枠」から卒業するように、イケメン枠も卒業が必要な時代。とはいえ、AKB48のように卒業宣言はない。暗黙のうちに卒業が必要だが、すでに先駆者はいる。小栗旬妻夫木聡藤原竜也の面々。

 3人ともイケメン俳優枠で活躍していたが、結婚の前後から本格派の俳優に移行していた。例えば、妻夫木――。2年前に出演した映画「怒り」でゲイ役に挑戦。大胆な男性とのラブシーンまで演じ、「あのイケメン俳優がここまでやるの」と驚きを与えた。同じ年に結婚も発表したが、偶然ではないと思う。本人の意思に関係なく「イケメン俳優」枠に入れば、結婚はマイナスに作用する一面もある。脱却するにはまずは芸風を変える。妻夫木も「作品の高評価で女性人気に頼らなくても大丈夫」と感じ取ったはず。小栗も藤原もしかり。出演作品と結婚によりイケメン枠から脱却。今では映画を中心に俳優業に専念している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方