著者のコラム一覧
星野陽平ジャーナリスト

1976年、東京都生まれ。早稲田大学卒。編著に「実録! 株式市場のカラクリ」(イースト・プレス)、著書に「芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反」「芸能人に投資は必要か? アイドル奴隷契約の実態」(ともに鹿砦社)がある。2017年には公取委で「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」の講演を行った。

事務所の社長を自ら解雇…小林幸子はマスコミから袋叩きに

公開日: 更新日:

 追い詰められた小林は、何度も関根氏らに和解の申し入れをしたが、周防社長はそれを排除したという。6月には新曲が発売される予定だったが、所属レコード会社の判断で延期が決定。レコード会社側は「元社長らと円満解決するのが先決」という立場だったという。

 6月15日、小林が解決金として関根氏らに合計6000万円を支払い、和解が成立した。だが、「けっきょくは、お金でした」と知人に伝えた小林のメールがスポーツ紙でスッパ抜かれ、ますます報道が過熱。

 小林が芸能活動を続けるために必要だったのが年末の「紅白歌合戦」への出場だったが、そのためには秋までに話題になった曲を持っている必要があった。

 小林は、新曲を出すためにレコード会社との契約を解除し、フリーに転身。すると、それがまた「恩ある会社を裏切った」として批判されることに。周辺にいた関係者の多くが離れ、小林は孤立した。

 10月、自主レーベルから新曲がリリースされ、ヒットにつながったが、NHKが発表した出場者リストに、それまで33回連続で「紅白」に出場し、豪華衣装で番組を盛り上げてきた小林の名前はなかった。

 小林は独立や移籍をしたのではなく、自分で雇っていた社長と専務を解任したに過ぎない。だが、芸能界には世間の常識が通用しないのである。

 今後、このような理不尽なことが起こらないよう願いたい。=おわり

【連載】実録 芸能人はこうして干される

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束