追悼・八千草薫さん 倉本ドラマでの「演技を超えた」瞬間

公開日: 更新日:

 脚本家の倉本聰さんは自らの作品で、2007年にフジテレビ系で放送されたドラマ「拝啓、父上様」でのエピソードを日刊ゲンダイ連載「倉本聰 ドラマへの遺言」で振り返ったことがある。

 東京は神楽坂の老舗料亭を舞台にした人情ドラマで、八千草さんの役どころは舞台となる料亭「坂下」の大女将にして、元芸者。かつてのパトロンにして、政界の大物であった男の正妻(故・森光子さん)と対面するシーンの撮影で、さりげなく見せた「日本人の作法」に驚いたという。

「完全に(脚本を)超えちゃった。僕は座り方までは書けなかったですから。それはもう自分でつくって演技してるわけですよ。これが役者ですよね。僕らの知らない作法をきちんと表現してくださる。そういう役者さんと付き合いたいですよ」と。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る