映画「決算!忠臣蔵」健闘 討入りなしでも満足度大の理由

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 舞台は1701年、浅野内匠頭の不祥事でお取り潰しが決まった浅野家。彼らは筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)を中心に、お家再興に向け動き出していた。だが血気盛んな家臣や江戸の庶民らは吉良上野介へのあだ討ちを熱望。大石も心動かされるが、幼馴染の矢頭長助(岡村隆史)ら勘定方が「そんなカネは無い」と猛反対。そうこうする間にも、最後の残り金800両(約9500万円)は強硬派の無駄遣いによってみるみる減っていく。

「武士の浪費を勘定方が叱責するシーンなどは、経理に叱られシュンとなる営業マンそのもの。みみっちい節約やおカネのエピソードは爆笑確実、現代の庶民からみても共感度抜群です。しかも東大教授の研究書に忠実だけあって、これが史実にもっとも近い忠臣蔵だというのだから驚きです。討入りチャンバラがメインでない分、こうした歴史トリビアやドラマに力が入っていて、意外にも満足度は変わらない。そもそも忠臣蔵映画はSFから現代劇まで多種多様で、たまには"おカネと経理エンタメ"版の忠臣蔵もアリでしょう」(前田氏)

 経費削減と消費税増税に悩むサラリーマンにとっては、「アナ雪2」よりもこちらが面白そうだ。

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