脚本家・中園ミホ氏が語る コロナで変わる価値観と生き方

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「言いたいことが山ほどある」

 今期、「ハケンの品格」(日本テレビ系)続編が放映予定だったが、緊急事態宣言で撮影休止。未曽有の大変換期をどうとらえるのか。

 ――今シーズン続編がスタートする「ハケンの品格」は篠原涼子の運勢の影響も大きいとか。

「篠原さんは一言でいえば“慈愛の人”。菩薩みたいな方なんです。主人公の大前春子は仕事はできるけどヒューマンスキルがゼロなOLですが、篠原さんご自身の優しさがにじみ出て“大前春子は本当はいい人なんだ”と感じられるから人気が出たんだと思います」

 ――「ハケンの品格」続編は撮影が長く中断している。

「オフィスに人がギュウギュウ詰めのシーンはどうなるのか。ラブシーンは濃厚接触になるから無理だし、今ではオフィス自体がユートピアですからね。出演者も忙しい方ばかりなのでスケジュール調整など考えると、なかなか筆が進みません」

 ――とはいえ日々執筆する量は相当なもの。

「実は早くお嫁に行って、ぐうたらな専業主婦になりたかったんですけどね。ところが未婚の母になって、うまくいかない人生をその都度全力でやっていたらこうなりました。取材でお会いした派遣社員の女性たちは本当に頑張って生きているので、ドラマを通じて励ましたい友達もでき、もっともっと書かなきゃいけないなって」

 ――このコロナ禍の状況をどう見ているのか?

「人間関係の断捨離は進むでしょうね。合コンで人に会いまくるなんて『やまとなでしこ』のような時代はもうないのかな……。価値観は大きく変わると思いますが、占いを使う者としてはこの期間に厄を落とせばいい、このつらい時期を過ぎたら世界が新たなステージに上がるという考え方をするので、お先真っ暗とは全く思いません。前向きにどう生きるか、そのために占いを利用してほしいし、服を着替えるようにいろんな占いを試していいと思います」

 ――この先の中園作品はどうなるのだろうか?

「まさかこんな状況になるとは思いませんでしたが『ハケンの品格』はユートピアのまま進みます。マスク着用、テレワークなんて……ドラマの中で見たいかな? とも思うし、耐える日々を過ごす人たちにドラマを見て少しでも元気になってもらいたい。明るく、スカッと描きたいなと考えています。ただ、派遣社員などフリーランスの人は本当に参っています。今までは権力のある人たちをチャカしはしたけれど、今回に限ってはこの国を動かす人たちに言いたいことが山ほどあるので、次書く作品では触れずにはいられないでしょうね」 

(聞き手=岩渕景子/日刊ゲンダイ)

▽中園ミホ(なかぞの・みほ) 1959年、東京都生まれ。2014年NHK連続テレビ小説「花子とアン」、18年大河ドラマ「西郷どん」などの脚本を執筆。07年「ハケンの品格」で放送文化基金賞と橋田賞、13年に「はつ恋」と「Doctor―X 外科医・大門未知子」で向田邦子賞と橋田賞をダブル受賞。19年から公式占いサイト「中園ミホ解禁!女の絶対運命」をスタート。先月23日に自身の占い観を記した新著「占いで強運をつかむ」(マガジンハウス)を発売。今期「ハケンの品格」(日本テレビ系)の続編も放映。

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