一生懸命やる若手と枯れたおじいさん…それが寄席の世界

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 一之輔は将来、どんな落語家になりたいのだろう。

「そうですねえ。おじいさんになったら、昼席の1時半ぐらいに出て、12、13分しゃべって、受けるわけでなく、受けないわけでもなく高座を降りて、『お先ぃ』と帰って行く。かみさんに頼まれたお使いにスーパーへ寄って、干物かなんか買って帰る。それを夕飯に酒飲みながら食べて、8時ごろには寝ちゃう。それが理想というか夢ですね。僕が前座の頃、先代柳家小せん師匠とか、入船亭扇橋師匠がそんな感じでした。一生懸命やる若手と、そういう枯れたおじいさんがいるのが寄席なんです。寄席が好きでこの世界に入った者としては、これからも寄席を大事にしたいですね」

 この気持ちがあるから、年間900席も演じられるのだろう。  =おわり

(聞き手・吉川潮

▽春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)本名・川上隼一(かわかみ・としかず)。1978年、千葉県野田市出身。2001年、日大芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。前座名「朝左久」。04年、二つ目に昇進し「一之輔」と改名。12年、真打ち昇進。 

【連載】春風亭一之輔 大いに語る

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