おかみさんのバルサン事件「ネタにしなきゃもったいない」

公開日: 更新日:

 一之輔は、おかみさんと中学3年生、小学6年生の男の子、4年生の女の子の5人家族である。

 落語家は高座であまり家族の話をしないものだが、一之輔はまくらで、よく家族の話をして笑わせる。

「本当は家族のネタで笑いを取るような芸人にはなりたくなかったです。江戸前で、サラッとして、生活感のないほうがいい。でも、あんまり面白いことがあると、ネタにしなきゃもったいないでしょ」

 それもまた、落語家の業である。

 私が聴いて大いに笑った家族ネタは、おかみさんの「バルサン事件」である。

「ありましたね。家族で海外旅行に出かける間際に、かみさんが、バルサンをたいていこうと言いだした。長いこと留守にするから都合がいいと思ったんでしょう。各部屋でバルサンをたいたのはいいけど、1つだけ袋をかぶせるのを忘れたんで煙が充満して、火災警報が鳴りだした。仕方ないので僕が煙の中をむせながら袋をかぶせましたよ。目は真っ赤、せき込んで喉が痛い。ひどい目に遭いました(笑い)」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁