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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

中森明菜が消えて3年 誰もが「もったいない」と口を揃えた

公開日: 更新日:

 K氏はいつもにこやかで腰の低い人だったが、いつも精力的だった。芸能界からテレビ界、興行界まで日本全国津々浦々まで幅広い人脈を持ち、行動力もあった。明菜のマネジメントをするに当たり、旧事務所にきちんと挨拶に出向くなど、スジを通していた。K氏には明菜の自殺未遂の真相を知りたいと、単刀直入に聞いた。「それは俺も興味ある」と理解を示し協力をしてくれた。さらに新たな取材先も加わり、新たな話と事件当時の間違った情報も確認できた。詳細は省くが、「結婚したい気持ちが強い明菜と、結婚に踏み切れない近藤。交際年月の経過とともに温度差は広がり、突発的に自殺を図った」という結論と、「2人の新居の費用を明菜が近藤に預けていた」というのが定説になっていることだった。

 しかし、すべては周辺からの話で確証はない。2人以外で一番、真相を知っている可能性のあるのはひとりだけ。当時の近藤のマネジャーだったM氏。すでにジャニーズ事務所を辞めていたM氏に連絡を取った。面接での取材を求めたが、「どこまで調べているのか先に教えて欲しい。それによっては」と返してきた。記者との手の内の探り合いである。ある程度の話に抑えて話した。「7割くらいは当たっているかな」と笑ってかわされた。真相は再び暗礁に乗り上げたままである。

 明菜の取材を通して痛感したことがある。誰の口からも出てきたのが「素晴らしい歌手」「もったいない」という言葉だった。やはり特別な存在の歌手。ステージから消えてすでに3年近く経つ。歌手・中森明菜の復活を願うだけである。

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