今なら大炎上必至のコラム「TV見たまま思ったまま」を15年間

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吉川潮さん(作家・演芸評論家)

 1997年3月、日刊ゲンダイからテレビ評の連載を依頼された際、とってもうれしかった。というのも、アンチ自民党、アンチ巨人、アンチ大手新聞など、私のポリシーと共通点があるメディアだからだ。

「TV見たまま思ったまま」というタイトルのコラムで、当時から辛口評論家といわれていたこともあって、当然のごとく批判的な評がほとんどだった。番組自体よりも、出演する俳優、タレント、文化人などめった斬りすることが多かった。想像するに、たたかれた方々の所属事務所やファンから、編集部にクレームが来たこともあったに違いない。しかし、担当者からそのような話を耳にしたことは一度もなかった。

 もっとも、毎日のように政治家やプロ野球選手をたたいているゲンダイだから、クレームなど日常茶飯事で、屁とも思ってなかったのかもしれない。

 まれにほめる評を書くと、その俳優やタレントの事務所から感謝の言葉があり、編集者が伝えてくれた。今は亡き菅原文太さんがドキュメンタリーのナレーターを務めた番組を絶賛した際は、文太さんの奥さまから礼状と仙台名物(文太さんの出身地)のお菓子が送られてきた。編集者と分けて、おいしくいただいたのが良い思い出である。

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