平野悠
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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

サザン時代の自分は地上2メートル上をフワフワ浮いていた

公開日: 更新日:

 瞬く間に国民的スーパースターになったサザンオールスターズだが、ロフトでライブをやっていた頃は客は数人しか入らないし、身なりは薄汚いし、売れるとは思わなかった。正直に言って……身近にいたサザンのブレークを見抜けなかったのが悔しい。ギターのター坊(大森隆志=2001年に脱退)に「桑田(佳祐)さんの才能が開花すると思っていたか?」とズバリ聞いてみた。

  ◇  ◇  ◇

大森「もちろん! 思ってた! 桑田の唯一無二のメロディーセンスに作詞のユニークさ、早口で巻き舌の歌唱法も含めて桑田しか持ち得ない才能があった。メッセージソングからラブバラードまで引き出しも多い。あれだけバラエティーに富んだ楽曲を生み出せるミュージシャンなんてアイツくらいしかいませんよ」

平野「そんなサザンは日本のロックの<何>を変えたと思ってる?」

大森「日本語のロックの概念を変えたと思いますよ。たとえば桑田は『もっと最高ぅ~!』を『Motor Cycle!』って聴こえるように巻き舌で英語っぽく歌っちゃう。これは発明というしかないですよ」 

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