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神田松鯉講談師

昭和17年生まれ。群馬県出身。新劇・松竹歌舞伎などの俳優を経て、昭和45年2代目神田山陽に入門。昭和52年真打ち昇進。平成4年3代目神田松鯉を襲名。令和元年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。

実力はたまた人気?「寄席のトリ」はどうやって決まるのか

公開日: 更新日:

 講談や落語の出演者はどうやって決められるのだろうか。

「寄席の顔付け(番組)は席亭の意思が第一です。席亭とは寄席の経営者のことです。以前はトリに選ばれた人に顔付けをする権利がありました。その代わりトリの責任は重大でした。お客の入りが悪くて売り上げが少ない時はトリが他の出演者に申し訳ないって自腹をきって少ない出演料の足し前をしたという話もあったと聞きました。真打ちのトリには力と責任があったんですね」

 現在の寄席では、番組は席亭と事務局が話し合って決めるが、そもそも「トリを取る」基準は何か。

「真打ちになるとトリを取る資格ができます。二つ目にはトリの資格はないんです。ただ、真打ちでも披露公演の間はトリを取ることができますが、その後、長い間、トリを取らせてもらえない真打ちは実はたくさんいます。そのあたりは実力の世界。シビアです。たとえば、いくら実力があっても、お客さんを呼べない講談師、落語家では席亭が困るわけです。お客さんが入らなければ経営が成り立たないわけですから」

 ひいきはあっても、鬼になる部分もなければ席亭は務まらない。トリを取る責任はズシリと重たいのだ。

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