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神田松鯉講談師

昭和17年生まれ。群馬県出身。新劇・松竹歌舞伎などの俳優を経て、昭和45年2代目神田山陽に入門。昭和52年真打ち昇進。平成4年3代目神田松鯉を襲名。令和元年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。

人気のある源平盛衰記「扇の的」はどのように楽しむ?

公開日: 更新日:

 講談のルーツとなった「軍談」を寄席ではどう楽しめばいいのか。

「軍談は『太平記』のほかに『源平盛衰記』などが語り継がれていますが、中でも人気があるのは『扇の的』ですね。私の十八番です(笑い)」

 源平、屋島の合戦では平家方から絶世の美女を乗せた一艘の舟が舟先に扇を立て、「この扇を射ることができるか」と源氏を挑発するようにこぎ出してくる。源氏の大将義経は若手の弓の名手である那須与一に「扇の的を射よ」と命じ、馬に乗った与一が海中に進んでいく……。「扇をどうやって射抜くか」という興味で客席がぐいぐいと引き込まれる。

 また、源平ものでオススメは「青葉の笛」。源氏方の武将、熊谷直実の話だ。一ノ谷の戦いで平家が劣勢の中、平家陣営から笛の音を聞いた直実が滅びゆく者の哀れを思う。直実はもはや負け戦となった平家の敦盛の首を取ろうとするが、敦盛がまだ16歳で直実の息子と同い年だと聞いて命を助けようとする。

 しかし、源氏の武将らがいる手前、やむなく敦盛の首をはねる。すると敦盛の鎧から笛が出てきて、笛の音は敦盛が吹いたものだとわかる……。

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