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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

M-1決勝初進出 錦鯉・長谷川は年季の入った魅力的なバカ

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「歯がなくなる恐怖みたいな、孤独さみたいのをやはり感じますね」(錦鯉・長谷川雅紀/テレビ朝日爆笑問題霜降り明星のシンパイ賞!!」12月13日放送)

 50歳目前でついに「M―1グランプリ」(テレビ朝日)決勝に初進出を果たした錦鯉の長谷川雅紀(49)。彼は年を取るごとに、1本ずつ歯がなくなっていき、現在では奥歯8本がない状態だという。それゆえ、食事は“丸のみ派”。最初は口に含んで濡らして溶かし、丸のみするのだ。そんな長谷川が語った一言が今週の言葉だ。

「バイト始めて30年だよ!」という漫才のつかみをよく使うというが、それを聞いた20代のピン芸人が「あの人、俺が生まれる前からバイト続けてんのに、まだ芽が出ないのかよ」と泣き出してしまったこともあるという(光文社「FLASH」20年9月8日号)。

 以前の冒頭番組でも、「収入難を理由に後輩芸人から300円を借りた」という“事件”が伝えられたこともあった。当初は1000円を借りようとしたが、その後輩芸人も金がない。後輩は「300円なら……」と、「だったらいい」と言われるのを期待して返事をしたが、長谷川は「300円でもいいから」と借りたという。あまりにも哀愁漂う下積み生活のエピソードだ。

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