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SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

「ずとまよ」人気ジワリ…“素性が謎系アーティスト”の利点

公開日: 更新日:

 ずとまよは音楽ユニットであるが、詳細がわかっているのは全ての楽曲の作詞・作曲・ボーカル・ギターを担当している「ACAね(あかね)」さんだけ。しかしフロントマンではあるが、ACAね(あかね)さんはライブでしか素顔を明かしておらず、YouTubeにアップされているMVもすべてアニメーションとなっており、歌っている姿を見ることはできない。

■“狭間の表現”の魅力に溢れた楽曲たち

 しかし前述したように、それがより音楽の「個性」を引き立たせる効果となっていると言っても過言ではない。人はどうしても足りない情報を補完しようとするが、歌っている生身の人間の情報が遮断されることによって、純粋に自身の感性従い楽曲とシンプルに向き合うことができる。

 ガラスのような繊細さと切れ味を持ち合わせたACAね(あかね)さんのボーカルを含めて、楽曲ごとのストーリー背景を探りたくなってしまう。独自の魅力と世界観に呼応するように、人気漫画の実写版映画「約束のネバーランド」の主題歌にずとまよの「正しくなれない」が起用された。岡田将生志尊淳のダブル主演で話題の映画「さんかく窓の外側は夜」の主題歌にも、ずとまよの「暗く黒く」が使われている。

「ずっと真夜中でいいのに。」という名の通り、ずとまよの曲を聞くと「夜明け前の空」が思い出される。夜明け前の空が一番暗く、思わず絶望してしまいそうになるが、もう少し待てば光が差し、夜が明ける──。そんな“狭間の表現”の魅力が楽曲には溢れている。

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