高橋伴明監督「痛くない死に方」終末医療の現実と理想の死

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 ――病院のベッドで管だらけにされ、もがき苦しんで「溺れ死ぬ」より天命に従い「枯れ死ぬ」ことを選ぶと。

「はい。宇崎竜童さんに演じていただいたステージ4の肝臓がんを患った登場人物には、いまの自分の理想を投影させてもらってます。末期になっても、川柳を詠んだりして、たまにはうまい酒をおちょこで飲み、一服しちゃったりもする。死が怖くないというと嘘になるけど、痛みを軽減してくれる薬を服用してもらい、弱いところは頼って天命に従う。在宅医や妻に自分の意思を尊重してもらい、尊厳死を遂げていると思います」

 ――奥さま(女優の高橋恵子)と最期の迎え方についてお話ししたりしていますか?

「ええ。夫婦で尊厳死協会に入会してますし、過剰な延命はしなくていいと常々、言ってます。映画でも描きましたが、延命しないと言うと、どこからか身内より往々にして遠い親戚が出てきて、人でなしだというような非難やけちをつけてくるようですけど、そうしたやからにもきちんと対応してくれるんじゃないかしら。もちろん逆の立場になれば、こっちがその役割を全うするつもりです」

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